2013年7月3日水曜日

【スクープ!】某商社系SIerと一次請けのSES会社間で勤務表の送付が発端となり大炎上している件【必読】



今回の記事は相当ホットです。エンジニアの皆さんは必読です。
我々に協力してくれている情報提供者が今回のネタをリークしてくれました。
今回の記事は誰にでも起こりうる可能性があるため、SES会社の営業さんも巻き込まれないように是非見ておいて下さい。SESの色々な悪い要素が関わってきますので、皆さんも気をつけましょう。




事の発端

ことの発端は、とあるフリーランスのエンジニアが会社から所属会社にFAXで勤務表を送ろうとしたことから始まります。

このエンジニア、普段は月末にその日の稼働が終了すると現場近くのコンビニエンスストアからFAXで勤務表を所属会社に送っていました。現場ではネット環境が使えなかったようです。高稼働な現場で、FAXに印字される時間はいつも夜遅いものになっていたそうです。

しかし問題が起こった今回は、どういう理由があったのか常駐している現場から勤務表をFAXで送ろうとしました。まったくのたまたまです。しかし何故かFAXがうまく送れなかったため、諦めてこの日はそのまま帰り、翌日自宅近くのコンビニエンスストアからFAXを送信して、ことを終えました。

事件へとなったのはその数日後です。
FAXの故障か何かで、このエンジニアがFAXで何かの書類を送ろうとした形跡が残っており、そのFAX内容には現在参画している案件では出るはずがない企業の名前が2つ記載されていました。おそらくは履歴を見たか未送信データとしてFAXの内部にデータがたまたま残っていたのでしょう。

現場の元請けPMが、現場のFAXから全く知らない会社名の企業にFAXを送っているということを重く見て、現場は大炎上です。

まずは名前の知らない企業からのエンジニアが存在しているということで「虚偽報告だ!」とPMは暴れ回ってオオゴトにし、別の一次請け企業からのエンジニアについても契約に問題がないかの粗探しとなり、当エンジニアの上位会社も取引停止となりそうな流れです。一番かわいそうなのは一次請けのSES会社で、そこの営業担当者は懲戒免職処分に問われるまでに発展し、エンジニア本人も最速で即日で退場になりそうになるという事態に発展しました。


FAXの中身

事の顛末ではそこまで多くの情報には触れませんでしたが、FAXの内容というのはどのようなものだったのでしょうか。
たったの2枚です。勤務表送付状です。勤務表は機密情報保護の観点から作業内容も簡素なものを沿えるだけで、一見しても何の作業をしているのか全くわからないようなものだったそうです。クライアントの名前等も一切記載はなかったそうです。送付状については、宛先に所属会社の記載があるのと、自身の会社の社名が記載してありました。この二つの会社名が今回炎上したポイントの1つであります。


FAXは届いたのか?


さて、事の発端の時点で矛盾した点があります。
エンジニアはFAXを送れなかったと言っていますが、現場PMは送っているという認識でいます。実際にエンジニアが送った所属先に確認した情報では、FAXは届いていなかったそうです。しかし、現場PMは送っているという認識、主張をしてします。食い違っていますね。おかしいですね。


商流制限はあったのか?

もう1つ不明な点があります。
それは送ったFAXに記載してあった2つの企業名です。ここが「虚偽報告だ!」ということで問題に上がるという事は、商流制限があったのではと解釈されます。ただ、私もこの案件は何度か目にしたので知っていますが、オープンに募集がかかっている状態では商流制限はかかっていなかったはずです。おそらく一次請けのSES会社が責任を取る形で募集していたのでしょう。


政治的な要素

今回の案件のクライアントというのは通販事業者なのですが、実は本来は一次請け会社となっていたSES会社が元請けとなるはずでした。熱心に営業して直接の取引が出来るように頑張ったらしいです。ところが、いざ、自分たちが元請けになれる!というところを、その通販事業者は某商社系列の会社であったため、同系列のSIerが「自分たちを入れろ!」という話になり、やっと元請けになれるところが結局、某商社系SIerの下という一次請けの立場になってしまいました。こういう背景もあり、某商社系SIerからすると、一次請けのSES会社は仕事を奪いかねない煙たい存在であり、一次請けのSES会社からすると自分たちが元請けのポジションになれるところを邪魔された目の上のタンコブな関係でした。
影ではギクシャクした関係が続いていました。そんな関係が1年近くも続き、リリースも見えてきているものの、若干の遅延も浮き彫りになったりと、初めはギクシャクした関係がピリピリした雰囲気に変わりつつありました。


問題点はなんだったのか?

結局何が問題だったのでしょうか?情報流出レベルのセキュリティ事故でも無いのに懲戒免職という言葉が出てくるという事はただ事ではありません。
我々が確認している情報はここまでなのですが、ここから問題点について推測をしていきます。

①エンジニアが常駐先でのFAXを利用した点
現場によりますが、エンジニアがコピー機やFAXを送ってはいけない現場というのは存在しています。金融系の案件なんかは特に厳しいですね。ただ、私の記憶ではそういう現場はそもそもFAXが使用出来なくなっているか、置いてありません。正確な情報ではありませんが、今回の件についてはFAXを使用したことについては問題ではないのかもしれません。

②商流制限がある中での虚偽報告
ここは大きいのではないかと思います。ただ、某商社系SIerは本当に商流を気にする場合は派遣契約にすれば良いだけです。何故SESにしたのでしょうか。
あくまで個人的な経験ですが、よく一次請け企業に業務委託でエンジニアを採用する際は二次請け企業の会社名を記載させたりして、管理しようとするクライアントは確かにいます。六本木のソーシャルゲームディベロッパーなんかも確かそうでした。しかし、虚偽報告が発覚して一次請け会社の営業担当者が懲戒免職になったり、エンジニアが即日で退場になる話など聞いた事がありません。あったとしても厳重注意か、次の更新のタイミングで終了、または必要な人材であれば一次請け会社には引いてもらって二次請け会社となっていたところとの直接契約です。懲戒免職などいくらなんでも度が過ぎているのではないでしょうか。

③政治問題に利用されただけ?
おそらく中心はここだと思います。結局某商社系SIerがその下のSES会社を追い出したかったために口実に利用されただけだと思います。エンジニア自身は実際にはFAXは送っていないようですし、仮に送っていたとしても、何か機密文章を持ち出したわけでもなく、SESの契約に際して重大な違反を犯したわけではないのですから。
違反を犯したという可能性があるとしたら、その一次請け会社と元請けの某商社系SIerとの間の話です。当該エンジニアが即日で退場になるようなことでしょうか。少し違和感を感じます。まあもちろんその一次請けのSES会社との取引が即日で停止ということでしたら、その会社を経由して参画しているエンジニア全員が即日で退場というのでわからなくもないですが、当該エンジニアだけ、即日退場というのはおかしいですね。
しかし、仮に取引停止で一次請けのSES会社から参画しているエンジニアは全員即日退場とするのであれば、プロジェクトはそもそもどうするのでしょう。まともなPMであれば、どうなるかくらい想像がつきます。そもそも遅延してきているらしいのですから、さらに遅らせる気ならば、本当に愚かだと思います。


教訓として学ぶべき事

このような事例はどこの現場でも起こりうる話だと思います。どうしても大規模システム開発案件であれば、商流も入ってくるでしょうし自分の範囲外の事象に巻き込まれる事も存分にあります。個人的には今回のケースは政治問題に巻き込まれたのでは?という気もしますが、学ぶべき点も多いのでしっかり拾っていきたいです。
勤務表の送付は外部から行おう!今回はコレにつきるのかなと思います。変な疑いをかけられても嫌ですし、勤務表をFAXまたはPDFで送る際は、自分のメールアドレスや外部から送った方が良いのかもしれません。
また、送る勤務表には当然、余計な企業名や作業内容も入れないようにした方がよさそうですね。そして送付状はいらないのかもしれませんね。

まあケースバイケースですが、ただの勤務表の送付ですらこういった問題に発展することもあると知って頂ければ幸いです。
ただ、大体のエンジニアの人たちはWeb環境にあるので、メールで勤務表を送ったりしていますよね。ちょっと今回は要素が重なり過ぎただけなのかなとの思います。

私も気をつけよ・・・