2013年4月25日木曜日

SES会社の新人エンジニアがかわいそうになってくる件


専門学校を卒業したての22歳のエンジニアを面談しました。
4月1日に入社して、1ヶ月経たずで外に出そうというケースに遭遇しました。

この新人さん、専門学校ではみっちりゲーム系のプログラムを学んで来た人で、きっと胸を期待で膨らませて4月1日から新社会人として出社してきたんでしょう。
主に専門学校では、コンシューマーゲーム向けの学科だったようで、C、C++、C♯を勉強してきていました。
しかし、スキルシートに書いてあるのは入社前の研修で行ったAndroidアプリの開発。
というか、職務経歴が無いのでスキルシートを用意する意味があるのかすらわからないですが(とは言っても見せるものがないともっとカオスになる)、項目が2つありました。ちなみにその項目は両方とも研修で行ったAndroidアプリの開発。

そもそも

「新人がいるんですが、見てもらってよさそうだったら何とか使ってもらえないですか?」

という連絡から始まりました。
連絡をもらった時点で、「即戦力しか受け入れていないので、お会いしても時間の無駄になりますよ」と伝えましたが、 このSES会社さんでは社内で研修が出来る環境が無いので、「金額も破格でも良いし、良さそうだったらで良いのでとりあえず会ってくれないですか?」ということだったので、人に会うのは嫌いじゃないですし、まあ会ってみるかと会ってみました。

よく新人、ロースキルの提案はいただきますが正直困ります。
開発希望なのにテスターやキッティング、ヘルプデスクをさせるのはかわいそうだし、かと言って開発を任せられるほどのスキルもない。
今回の新人エンジニアについては、ゲーム系の学科を出られているのでゲーム系がよいようだけど、新人で採用してくれるゲーム案件などレベルデザインの見習いとか、プランナー、ディレクターの使いっぱくらいだし。

 行き先も無いのに社内にいてもコストとして扱われ、肩身の狭い思いをすることになるというのでかわいそうになります。

スキルシートの認識でもスキルシートについては触れていますが、エンジニアにとって研修や学生時代に開発した経験等は全くSESの世界では参考になりません。あくまで実務経験で参加した案件のみが評価対象です。
どれだけ研修期間中の開発経験や、学生時代の開発経験を書いても、ほぼ相手にされません。面談時に大して選考に影響が無いのに、関心程度で聞いてみる程度です。
そうとわかっていても何とか勘定してもらうためにSESでのエンジニア派遣がメイン事業のSES会社さんは、新人については研修内容や学生時代の開発経験をアピールするしかないのです。アピールすることがなくても、それしかないために。

ここで受託もこなしている会社さんだと有利ですね。自社内の受託案件でテスターとしてでも参画していれば、スキルシートにはテスターと書けますし、コーディングに関われれば、開発経験と書く事が出来ますし。

新人エンジニア自身に罪は無いですが、自分の入社した会社が社内で受託もしくは自社サービスがあるかないかで結構その後の人生が違うような気がします。何か良い案件があると良いですね。