2013年4月17日水曜日

スキルシートの認識


仕事柄、数々のエンジニアのスキルシートを見ているが、営業や現場マネージャーでもなければ、なかなか他人のスキルシートを見かけることは無いだろう。
エンジニアの方たちは、このスキルシートについてどのように認識しているだろうか。

技術者を集めたい募集側は、要員手配のために募集をかけると、このスキルシートが案件に合わせて営業経由で出回り始める。現場責任者はこの送られてきたスキルシートと金額を確認し、まずは案件とスキルシートから読み取れるエンジニアのスキルがマッチしているか、もしくは完全にマッチしていなくても、何らかの形で現場の力になることを判断して面談するかを決める。

ここでポイントなのは、
面談する側からすると、 可及的速やかになんでもいいので手が動く要員を調達しなければいけないという火吹き現場でもない限りは、採用するエンジニアについてはしっかりと検討したい点である。
しかしSESの場合、顔写真や詳細な経歴書がなく、名前すらもイニシャルにして伏せられることが多い。また、就職の面接ではないので、基本的には面談は1回のみである(商流によって面談回数が多い話は、またいつか・・・)。つまり、一度会って、その面談内容のみで決めなければならない。だが、現場責任者はだいたいミーティングでスケジュールがびっしり埋まっていて忙しく、応募者全員と面談しようという方など、ほとんどいない。ということは、面談するかはスキルシートで判断するしかないのだ。

よくアホな営業さんが、要員提案のEメールで、

備考:コミュニケーション良好
  :勤怠大丈夫です。

という文章を付け加えているが、こんなものは当たり前なので止めて欲しい。
はっきり言って何にも参考にならない。

 となると、エンジニアにとっては、スキルシートは面談に進むための唯一のアピールポイントであり、プレゼンテーションの一部なのだ。
 スキルシートが重要なアピールポイントである、ということを理解していないと、大きな機会損失になる。

実際私は、「スキルシートからスキルが読みにくい」という理由で見送られているエンジニアを何人も見てきた。確かによくわからないというか、簡潔すぎて、深さが計り知れないものであった。

参考例をあげよう。

こちらと

こちら


 どちらがわかりやすいであろうか。
年代や個人的な嗜好もあるのかもしれないが、一つ目の方が、パッと見でわかりやすいかと思う。ちなみに見送られたのは2つ目の方である。
実際、スキルシートを見る時間は本当に数分である。3分もかからないかと思う。ほぼ第一印象で決めるというのがほとんどだ。

その短い時間で判断するのに、2つ目のスキルシートのように、いちいち「えーっと、Aってなんだ?あー要件定義か。なるほどねー」などと一つ一つ見てくれる人などほどんどいない。

パッと見て、良さそうか無いかを判断して、後は面談で考えよう、というのがほとんどだ。このほんの一瞬の出来ことではあるが、ここで、人生の1/200とか1/100の期間を費やす案件が決まるのだ。
だったら、せっかくなので相手に見やすいスキルシートを作って、より条件の良い案件に入り、充実した期間を過ごせるようにした方が良いのは、間違いないのではないだろうか。